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マーティン信者の告白 [Martin]

初めて告白しますけど,僕はギブソンのJ-45を愛しています。
友人のワカも「俺たちはギブソン派だよ!」と「二人だけ」の時に言ってくれます。 もちろんワカはギブソン派で,ヴィンテージのJ-50を持っています。 ちなみに,J-45は発売当初の価額が45ドルで,J-50は50ドルだったからという安易な名前ですが,ギターの作りの大雑把さといい,ギターの「ぼそぼそ,ぷすぷす」っていう音とともに,ギブソンという会社がアコギに対して「結構おおらかな(?)気持ちで作ってたんじゃないの?」って気持ちにさせるものがあります。
ところで,僕は,ワカが二人だけの時(あるいは酔っぱらった時)にギブソン愛を語るのは理由があるとにらんでいます。 それは70年代にアコギを経験した者だけが分かる「マーティン信仰」です。 当時,子どもだった僕は,ヤマハが世界一のギターだと思っていたところ,友達が「すごいギターあるんだぜ。マーティンの D-28が世界一なんだぜ。」と教えてくれたのです。 それを聞いて「何で?プロの長渕だって,石川鷹彦先生だってヤマハだろ。アリスなんかモーリスだぜ。」と切り返したところ「バカだなあ。マーティン高いんだぜ。世界一だせ。長渕だってよう買えんわ!あの穴あいたジーンズ見てみい!」と言われて,何となく納得すると同時に「お前だってマーティンなんか見た事ないやんか」と突っ込みを入れるのも忘れない少年だった訳です。
そんな事言われて世間(あくまで田舎少年の世間は音楽雑誌限りである)をよく見ると,当時,国産物はマーティン・コピーの華やかしき時代で,ヘッドからボディまでマーティンそっくりのコピーだらけ。その上「プロ・・」なんていう本家マーティン以上の名前まで付けてる国産ものまであったのでした。 そんな状況の中,本物マーティンなんか拝むことなんか絶望的かつ不可能な田舎町にあって,どうするかと言うと,やっぱり情報は雑誌くらいです。 「どうも,鈴が鳴るような感じらしい」「鈴?何で?」「入れるならサウンド・ホールやろ?」とか,「ドレッドノートって形らしい」「何それ?」「軍艦らしいな」「・・でかいんか?」とかバカな想像ばかりが肥大化し,よく分からないけど「とてつもなく高くてでかいギター」として神格化させてしまうんです。 10代前半にこのような刷り込みをされた結果,「マーティン」と聞くだけで二礼三拍するような人格が形成されてしまうわけで,きっとワカもそのような道を歩んできたはずです。
だから,こういう道を歩んできた人は「マーティン」と言えば神器の事であり,C.F.Martinと言えば神です。そういう刷り込みをされた者は,なかなか人前でマーティンより良いギターの話を大声でできません。話の終わりの方で,付け足し程度に「ギブソンもいいけどね・・」と独り言のように言って満足する始末です。
しかし,ブログ立ち上げにあたって,大きな声(大きな字,かな?)で言いたい。ギブソンのJ-45が好きだと。サスティンなくても,ぷすぷすの音でも,いい加減な感じの作りでも,ギター下手でも何となくそれなりに聞こえそうな,あのいい加減さを愛していると。
でも「じゃあ,ギブソンだけで十分だろうな」と言われても困ります。もちろん僕もワカもマーティン持ってますよ。 え?何でかって? だってマーティン信仰に洗脳されてますから。


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