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タイムカプセルの衝撃 [topics]

夏の時期になると,同級会や同窓会が開かれる。
幹事にされた人は大変である。
その大変さを想像しながら,連絡の往復ハガキを返すことを失念してそのまま出席せずに過ぎてしまうことが大体である。

しかし,今年は違った。
執拗に連絡があった。
それには理由があった。
タイムカプセルの開封である。
正式にその箱の名前を何と言うかは忘れたが,一般的に言われるタイムカプセルである。
それは中学生の時のカプセルであった。

小学生の時にもカプセルを作って埋めた。
校庭の前の飛び魚の像の下に埋められているはずだが,いつの間にか飛び魚の像は場所が変わり,埋められた場所の上には新校舎が建っている。

カプセルはどうなったのか?
さらに地中深く埋められて,千年くらい経過してから考古学者に発見されて「当時の庶民の生活を知る貴重な資料」とされるのか?

それよりも中学生の時のカプセルである。
見ると木製の箱であった。
カプセルというより,大工の「道具箱」である。

開けるとカビ臭い匂いが一面に漂い,一瞬で只ならぬ雰囲気となった。

クラス旗が出てくる。カビの匂いの元はこの旗の絵の具とカビであろうことは容易に想像できた。
カセットテープも入っていた。クラスの歌を録音したものだろう。
その中学校は,クラス旗を作り,クラス歌をオリジナルで作って,クラスで歌うという,今思うと不思議な中学校だったことを思い出した。

さらに発掘作業が進むと,一人一人の作文が…。

遠い時間を経て,中学3年生の時に書いた作文が出てきた時の恥ずかしさは,もう筆舌に尽し難いものがある。
「穴があったら入りたい」という言葉を思い出したのも十何年ぶりだろうか。

テレビでよくあるように「将来の自分」に宛てて書いている人もいる。
ありがちでクサイようだが,かっこいい限りである。
これは現実に体験してみて分かったことだが,この形式の作文は,時間を経て中学生の自分と対峙しているようで,本当に「うらやましい」限りである。

さて,俺の作文はどうか。
読んでみると,何と「世界の予言の書」であった。

作文01小.jpg

読みながら「そんな事より今の俺のことを書けよ!」と中3の俺に心の中で必死で呼びかける俺がいた。

しかし,後の祭りとはこのことである。
「とほほ」である(←死語である)。
ひたすらバカである。
中二病(中三だが)かと思われるくらい,バカである。

友達に「筒井康隆みたいだな」と言われて,思い出した。
当時,筒井康隆にハマっていたことを。
作文の「オチ」が完全にSFで筒井短編系である。

SFでは,大人になってから子供の頃の自分に会いに行く話しがあるが,その話しを書いた作者の気持ちがよく分かった。
タイムマシンがあれば,こっそり中3の自分に会いに行き,今の俺の気持ちをぶつけたいと思った。

あぁ,ドラえもんに会いたい。

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